両手投げの選手を丸裸に、と題して
ある一個人の選手をピックアップして研究してみましょうという新コーナーです。
※若干難しい内容を書いてます。分かりにくい部分がありましたらご連絡ください。修正致します。

第1回目はアンソニー・サイモンセン選手
(別.アンソニー・シモンセン、英.Anthony Simonsen)
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ここ数年で急成長をとげ、PBAツアーに参加して好成績を残しているサイモンセン選手。
決勝のステージで良く見かけるようになってきました。
さて、サイモンセン選手の投げのポイントを抑えておきましょう。

右投げ右手にボールを乗せるタイプ )の両手投げ
・球速は30kmと早め
・チルトローテーションが両手投げにしては多め(15~20°前後)



1分35秒辺り

と簡単に球質をご説明させて頂きましたが投球を見ていただけると一目で分かりますがスピードがかなり早い。
けどそんなに派手ではない・・・なんでこんなにスピードが出るの?って感じですよね。

流れ

投げの流れはこんな感じです。
特徴的なのはプッシュアウェィがかなり低めな事と前傾姿勢が極端だという事。

それでは一枚ずつ解析していきたいと思います。
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まずはアドレスから。
すこし重心が後ろ目のスタイルですね。
最近のPBAの選手には今、後ろ重心と前重心どちらのスタイルも混在していますね。
両手投げの選手に限らず重心移動を多めにする方は後ろ重心がおススメです。
前重心にすると重心移動がシンプルになります。
最後の方で投げにブレが生じたりする場合は前重心にすると落着きやすいと思います。
シモンセン選手はスピードを出す前準備として重心移動がしやすい後ろ重心で構えてるのでは?と予想しました。
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プッシュアウェイ~ダウンスイング
ここでのポイントはプッシュアウェイのタイミングで持ち上げない点です。
ジェイソン・ベルモンテ選手やカイト・トゥループ選手はかなり高い位置まで持ち上げますがサイモンセン選手はそこまで高く上げないですね。
明確な理由は分かりませんが恐らく、この後のステップが強烈な分、ここで大きく反動を付けてしまうとバックスイングが引き付けられ過ぎて窮屈になるのではないかなと思います。
もう一つはこのタイミングで腰を落とす事が可能になり、その為バックスイングを上げる際にさらに大きく前傾を取る事が容易になると思います。
後述致しますが、プッシュアウェイの高さは大きな遠心力を生み、大きなスイングへと変換されていきます。しかしサイモンセン選手この力は軽視した投げ方になっており、この後のステップワークにてスピードのコントロールを行っていますのでプッシュアウェイの高さにこだわりがないのだと思います。

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この部分がスピードコントロールをする上でかなり重要なポイントになります。
この部分というのは、ボールが落ち始めてダウンスイングが始まり、ボールと体が一番離れている部分です。この部分で体とボールがある程度離れていないとスピード感が薄れてしまいます。このボールの位置は上下に移動するだけで前後にはほとんど動きません。このボールの位置を起点にボールを体に引き付ける事によって大きな力を生んでいます。
(USBCマークが床にチラッと見えますがCの部分にボールがあります)

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この時点でもボールの位置はほとんど移動していません。(床に書いているUSBCマークのCの部分から移動してませんね)
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この時点でもCの部分にボールがあります。
この辺りからボールが上下に運動し始めます。
写真では上に移動し始めました。

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さて、次の重要なポイントです。
ここがバックスイングの頂点です。ここからボールは下に向かって降りていきますがこのタイミングで体をさらに下に潜り込ませます。それによりボールを下に、体で引っ張ります。
するとボールの自由落下の力と引っ張っている力が合体することにより、30km近い球であの回転が維持できるわけです。(もちろんフィジカル的な要素もありますが)
2枚目の辺りでは前に引っ張る力へ変化しています。引っ張る力はL字状に変化していくことが好ましいと私は思います。

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最後のフィニッシュです。この辺りはサイモンセン選手のフィジカルの高さが際立ちます。
この体制でフィニッシュするのは体幹が強くなければかなり難しいと思われます。
フィニッシュする際は胸を張る感覚を強くすればもう少し楽な体制になりますが、少しスピードが落ちてしまうかもしれません。

さて、細かくお話しさせて頂きましたがいかがでしたか。
サイモンセン選手のすごさ、魅力、技術の高さ、フィジカルの強さなどを少しでもお伝えでき、少しでも参考になればと考えております。
今後も何名かご紹介したい選手がいますので継続して書きたいと思います。